福島・大七の日本酒を楽しもう!伝統の生酛造りと絶品の飲み方をプロが解説
福島県の美味しい日本酒について、ネット検索をしている皆さまはきっと「本当に美味しい日本酒を見つけたい」という気持ちでお探しのことでしょう。特に福島県は日本有数の酒処として知られており、数多くの銘柄があるため、どれを選んだら良いか迷われる方も多いはずです。
そんな中で、特におすすめしたいのが福島県二本松市の「大七酒造」が醸す日本酒です。大七酒造は1752年創業の老舗蔵元で、全商品を伝統的な「生酛造り」で醸している数少ない酒蔵の一つです。この記事では、大七酒造の魅力と美味しい飲み方について詳しくご紹介いたします。
この記事を読むことで、大七の特徴的な味わいの秘密を理解し、ご自宅でも最適な方法で楽しめるようになります。日本酒初心者の方から上級者の方まで、どなたでも大七の深い魅力を堪能していただけるはずです。
大七酒造の歴史と生酛造りへのこだわり
大七酒造は1752年(宝暦二年)に創業した260年以上の歴史を持つ老舗蔵元です。福島県二本松市にある蔵では、創業以来一貫して「生酛造り」という日本酒の最も正統的で伝統的な醸造法を貫いています。
生酛造りとは、1700年頃に確立された醸造法で、自然の微生物の生存競争を利用して、通常の3倍もの時間をかけて精強な優良酵母を育て上げる手法です。現在の蔵元は十代目を迎え、長い歴史の中で培われた技術と革新的な取り組みを融合させながら酒造りを行っています。
特に注目すべきは、大七酒造が独自に開発した「超扁平精米技術」です。通常の精米では酒米が球状になりますが、この技術では米の表面から等厚に磨くため、はるかに高い精米効果を実現しています。また、醸造後はおおむね2年程度の低温熟成を行い、生酛造りの真価を発揮させています。
大七の代表的な銘柄とその特徴
大七酒造の代表銘柄である「大七純米生酛」は、日経新聞の「おせち料理によく合ってお燗にすると美味しい日本酒」で第1位に選ばれるなど、数々の受賞歴を誇ります。生酛造りならではの濃醇なコクと旨味が特徴で、酸味とのバランスも絶妙です。
最高級品の「箕輪門」は純米大吟醸酒で、3度のプラチナ賞受賞により殿堂入りを果たした逸品です。スッキリした印象を与えながらも、しっかりとした旨味を感じることができます。山田錦を使用し、超扁平精米技術により丁寧に磨き上げられています。
また「皆伝」は前菜からメインまで1本でまかなえる吟醸酒として人気があり、様々な料理との相性の良さが魅力です。どの銘柄も生酛造りの特徴である深いコクと力強さを持ちながら、洗練された味わいを併せ持っています。
大七の美味しい飲み方 冷やから燗まで
大七の日本酒は温度帯による味わいの変化を楽しめるのが大きな魅力です。まず冷やして飲む場合は、10〜13度程度に冷やし、できるだけ大振りのグラスに3分の1程度注いでゆっくりと回すことで、お酒が眠りから目覚め、本来の香りと味わいが開花します。
常温(15度前後)では、生酛造りの特徴である豊かなコクと旨味をバランス良く感じることができます。特に純米生酛は常温でも十分に美味しく楽しめる設計となっています。
燗酒では更なる魅力を発見できます。ぬる燗(40度前後)では、ふくらみのある旨味がクリーミーに広がり、熱燗(50度前後)では力強い生酛の真骨頂を味わえます。燗にすることで酒質が一層まろやかになり、どんな味わいの料理にも合う懐の深さを見せてくれます。
料理との相性と楽しみ方のコツ
大七の日本酒は食中酒としての設計が秀逸で、様々な料理との相性を楽しむことができます。生酛造りの特徴である深いコクは、どちらかというと味の濃い料理との相性が抜群です。
ふくらみのある旨味を持った大七純米生酛は、クリーミーな料理と特に良い相性を見せます。チーズ料理や白身魚のクリームソース、鶏肉料理などとの組み合わせがおすすめです。また、おせち料理との相性の良さは多くの専門家に認められており、正月の食卓を華やかに彩ってくれます。
飲む順番も重要なポイントです。大七の場合、純米大吟醸など高価なお酒ほど力強く、メインディッシュに合わせられるのが特徴です。微発泡性の「雪しぼり・にごり酒」から始まり、「皆伝」、「箕輪門」、最後に「純米生酛・山田錦」という順番で楽しむと、それぞれの味わいを最大限に堪能できます。
大七を選ぶべき理由と初心者へのおすすめ
大七酒造の日本酒を選ぶべき理由は、その一貫した品質の高さと伝統的な醸造法へのこだわりにあります。全商品が生酛造りで醸されているため、どの銘柄を選んでも生酛造りの深い味わいを体験することができます。
国内外での評価も非常に高く、パリやニューヨークなど世界のセレブにも愛飲されています。IWCやモンドセレクションなど国際的なコンクールでの金賞受賞歴も豊富で、その品質は世界レベルで認められています。
日本酒初心者の方には、まず「大七純米生酛」から始めることをおすすめします。最初は少し冷やして飲み、慣れてきたらぬる燗で楽しんでみてください。生酛造りの奥深さを感じながら、日本酒の世界がより広がることでしょう。料理と合わせて飲むことで、その真価を実感していただけるはずです。
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